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シドネックチェーン

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シドネックチェーンが20万円?

パンクファッションのアクセサリーであるシドネックチェーンは現在、最大で20万円を超す高額で取引されている。当時は流通数も多かったはずだが、現在では希少となり価格が高騰している。昔パンク好きだったお父さんの実家の物置には、20万円のシドネックチェーンが眠っているかもしれない。

シドネックチェーンとは

Chicago ArtDepartment,1978,L_Schorr_Sid_Vicious

イギリスのパンクバンド「SEX PISTOLS(1970年代後半)」のカリスマ的ベーシスト「シド・ヴィシャス」が着用していたネックチェーン。「PRETENDERS」ボーカルの「クリッシー・ハインド」が、ただの南京錠にチェーンを通したネックレスをプレゼントしたとされている。
1970年代後半から1990年後半くらいまで、パンクショップなどで2~4千円で販売されていた。

南京錠の概要

南京錠は、当時イギリス統治下であった香港の金物メーカー「ラビット社」製であり、大きく彫られた「R」の文字はRabbit社の「R」である。70年代前期に製造されたものと、中期以降に製造されたもので、以下のような違いがある。

・70年代前期:正面上部から見てウサギのマークが左向き
・70年代中期以降:正面上部から見てウサギのマークが右向き

元バイヤーさんの情報によると、当時イギリスではパンクグッズとしてシドネックチェーンは販売されておらず、ホームセンターや金物屋で「ラビット社」の南京錠を買い漁っては、日本で販売していたそうだ。そういう意味では、チェーン部分は特に価値がないのかもしれない。

突然南京錠が爆売れして驚いたであろう「ラビット社」だったが、そうそうに倒産してしまい、価格高騰を後押す形となった。

取引価格

メルカリなどの取引履歴をみてみると、一番高額で取引された際の金額は以下の通り。

・70年代前期:約20万
・70年代中期以降:約15万

実際にシド・ビシャスが着用していたのは70年代前期の南京錠とされているが、その割には金額差があまりない。

まとめ

シドネックチェーンは、もともとがただの南京錠である為、価値がわからずに捨てられる事も多いだろう。「R」の刻印された南京錠をみつけたらとりあえず捨てない方がよさそうだ。もしかしたら20万くらいで売買できるかもしれない。