0.2円が770万円に!
誰もが名前は知っているであろうビットコイン。0.2円だった1ビットコインは2021年11月、過去最高値となる約770万円で取引された。ピザ2枚をビットコイン1万枚で交換したのがビットコイン初の決済であったという逸話があるが、時を経てそれは770億円のピザだったということになる。
ビットコインとは
2008年10月、サトシ・ナカモトと名乗る人物がビットコイン(仮想通貨)に関する論文を公開。その数か月後、公開された論文をもとに開発したオープンソースのソフトウェアがリリースされた。当該ソフトウェアを使用している人と人の間で、以下のような特徴をもった仮想通貨の取引を行うことができる。このソフトウェア間で取引される仮想通貨がビットコインだ。
①インターネットで世界中リアルタイムに取引ができる
②国家や中央銀行を介さない。
③ブロックチェーン技術によって、改ざんすることができない
④インターネット上に分散保存される取引台帳
ソフトウェア間で仮想の通貨をやり取りしているだけでは、当たり前のことだが、現実のお金は動かない。仮想通貨の取引所が、法定通貨と仮想通貨を売買する場を提供することで初めて、現実のお金のやり取りが可能となっている。
通貨として機能してる?
現在のところ、便利に使える「デジタル通貨」とはなっていない。理由はいくつも考えられる。
①仮想通貨を入手・取引・維持すること自体がややこしい。
②通貨の価値変動がえぐすぎる。
③一般的な買い物には実質使えないに等しい
④送金手数料が高い
⑤自身で保管するにはリスクも多い
⑥保管を取引所に任せておくとハッキング被害や経営破綻に遭遇する
⑦納税額が把握しにくい
法定通貨となったエルサルバドルでさえも、国民はほとんど使っていないようだ。ビットコインは利益を得ることを期待して売買するものでしかないというのが現状だ。
ビットコインの価格推移
ピザに交換した際には0.2円だったビットコインだが、じわじわとその価値を上げていき、2017年に200万円台に爆上がりする。翌年には約35万円まで暴落し多くの所有者を失意のどん底に叩き落としたが、2020年後半から高騰し、2021年11月には200万を大きく超える770万円台を記録した。以降2022年には大きく暴落したが、その後は現在に至るまでほぼ横ばいとなっている。
※上図は年毎の最高値チャート
いろいろな人生
深く関わった人にとって、仮想通貨はその後の人生を変えてしまうくらいのインパクトがあったのではないだろうか。
・仮想通貨を作って儲けた人
・クジラと呼ばれるくらい儲かった人
・儲かった人(国税庁によると国内で億を超える収入があったのは331人)
・儲かったと思ったら翌年税金払えず破産した人
・すごく損した人(買ったときが最高値など)
・キーをなくして全てなかったことになった人
・仮想通貨詐欺被害にあわれた人
・ハッキングされた人や取引所
・仮想通貨を利用した犯罪を行った人(ハッキング、ロンダリング、詐欺など)
まとめ
価値が1円以下だった頃に千円分でも買っておけば、、と思ってしまうが、こうやってまとめてみると、ビットコインを作った人、それから一握りの幸運な人以外は、誰も幸せになっていないように見えるのは気のせいだろうか。お金を中心として渦巻く蟻地獄のように思えなくもないが、もう少し目線を上げて、ブロックチェーン技術が多くの人々を幸せにしてくれる近い未来を期待したい。